畑のある場所に足を運んだ。
そこはすっごくでかいキャベツ畑で、モンシロチョウが何匹も飛んでいた。
もう寒いのにね。
ふと気づいたのだけど、そのキャベツ、どれもみな葉が大きく開いてしまっていて、およそ売り物にはならなそうな代物ばかり。
ああ、これはアレか、税金対策ってヤツか? 農地は税金が安くなると言うから、収穫するつもりのない作物の種を蒔いたのだな、なるほど。
――と、一人で納得していたところに、軽トラックに乗ったおじさんがやって来た。
畑中を歩きまわってキャベツを吟味し、手に持った鎌で ばしばし 葉を落としては、とても小さくして収穫しているではないか。
いよいよ好奇心に駆られて、ついにそのおじさんに聞いてしまった。
「こんにちは。あの、なにを収穫してらっしゃるのですか?」
おじさんは教えてくれました。
「カリフラワーだよ。」
……葉の開いたキャベツじゃなかった。